稲葉一鉄公創建・梁川星巌・紅蘭ゆかりの寺

華渓寺公式サイト

地域の昔話(2)鳴らさない除夜の鐘

このページでは華渓寺のある曽根町の昔話のページです。
※小中学生向けに作られた本を参考にしていますので、わかりやすい内容になっています。
鳴らさない除夜の鐘
今から400年以上前、戦国時代のころのお話です。
曽根に、稲葉一鉄という殿様がいました。
一鉄は大変強い支配力を持った殿様でした。
ある年の暮れに、娘婿である揖斐城主の弟、堀池半之丞と大喧嘩をしました。
その時一鉄は、なんとかして半之丞の鼻をあかしてやろうと考え、ひそかに戦いの準備を始めたのでした。
そして、正月元旦ならば敵もきっと油断しているに違いないと考えた一鉄は、除夜の鐘と家のお鈴を鳴らさないようにと村人に命令し、そっと揖斐へ攻めていって、見事に半之丞を打ち負かしたということです。
その時以来、曽根の三ヶ寺の円徳寺、華渓寺、満念寺では、除夜の鐘をつかなくなりました。
またどの家でも、大みそかの夜のお参りが済むと、お仏壇のお鈴を伏せて、正月三が日は絶対に鳴らさないようにしました。
ある時、それを知らずにうっかりお鈴を鳴らした人がいましたが、不思議にもその人の家は火事になってしまいました。
それからというものは前にもまして、鐘やお鈴を鳴らさないしきたりが強くなり、今でもそれが守られています。
(参考図書:中川のむかし話 大垣市立中川小学校編)

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